ワクワク不動怪獣日記

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「2019:放課後部活見学会」

(まちカドまぞく×のけもの少女同盟のクロスオーバーSSです。それ以外も一部混ざってるのと設定の独自解釈などが含まれておりますが、温かい目でお付き合いください。)

 

 

 

 

 

 

「…放課後文化研究委員会?」

「今日見学にいく委員会の名前よ」

 

この桜ヶ丘高等学校では生徒全員がなんらかの委員会に所属しなければいけないことになっており、転校生であるミカンさんは、ここ数日はどこに所属するかで見学のためあちこちの委員会を回っているのだった。

 

「そんな委員会この学校にあった?」

「この間新しく入ってきた先生が顧問をやっている委員会なんです、ミカンさんのことを話したら見学に来たらどうかって」

 

私、シャミ…シャドウミストレス優子(吉田優子)は角が生えてから保健室のお世話になる機会は減ったのが、元は保健室の常連であったため、新任の養護教諭の先生も状況を把握した方がいいということでちょくちょく保健室には顔を出している。

 

「桃もまだ決めてないんでしょ?一緒に来たら?」

「猫群がられ委員会…」

「それはもういいです。行きますよ」

 

 

 

 「失礼します」

 

保健室のドアを開けると、先生は引き出しや戸棚を開けて何かを探しているような様子だった。

 

「うーん…おかしいなあ…」

「あの~…?」

 

「あらシャミ…シャドウミストレスさん。いらっしゃい、千代田さんに陽夏木さんも」

 

先生は顔を上げて私達に挨拶をした。

「放課後文化研究委員会の見学だよね?ごめんね、井坂さん達今いなくて…少し待ってて貰えるかな」

「それは大丈夫ですけど…何かお探しですか?」

「それがね…私の私物なんだけど見つからないのよ。確かにここに入れておいたはずなんだけど」

ミカンさんの質問に先生は答える。

 

「何を探していたんですか?川居先生」

 

私の質問に新しく入ってきた養護教諭、川居すずめ先生は答えた。

 

「…ふしぎの国のかすみちゃんっていう本よ。私の友人の本なの」

 

 

 

 

・登場人物

 

吉田優子/シャドウミストレス優子

千代田桃

陽夏木ミカン

リリス

 

川居すずめ

 

???

??? 

 

「2019:放課後部活見学会」

 

「昔…7年ほど前の話なんだけどね、放課後文化研究会っていう部活があって、私もそこにいたの」

 

見学予定の放課後文化研究委員会のメンバーである井坂さん達が帰ってくるまで待っていると、川居先生が話しかけてきた。

 

「周りと上手くいかない子、引きこもってた子、体の弱い子…色んな人が集まってね。霞…さっき探してた本を書いた友人もそこに所属していたの。今の委員会はそこから名前をとってるんだ」

「その人は今どうしてるんですか?」

「元々病気だったんだけど…それで…」

 

川居先生の顔が少しだけ曇った。つまりそう言うことなんだろう。

 

「あっごめんなさい…」

「あっ気にしないで、ずいぶん前のことだし、彼女も最期まで笑ってたから」

「病気…」

 

私も昔はとても体が弱かったので他人事とは思えずにいると、鞄にしまってあるごせんぞが話しかけてきた。

 

「シャミ子よ、ちょっといいか?」

「ごせんぞ?どうしました?」

 

 

「最初は小倉のやつがまた何かやっているのかと思ったが…妙な魔力が校舎の中を飛び回っている。この保健室にも若干その魔力を感じるぞ」

「魔力ですか?桃、この学校に私やごせんぞ以外のまぞくっていないですよね?」

「うんいないはず…リコさんが来てるわけもないし…ちょっと調べてみようか。ミカンはどうする?」

「私もいくわよ。仮に危ない人だったら危ないし遠くから狙撃するわ」

「いやまずは話し合いましょう!」

 

小声で物騒な話をしていると川居先生が話しかけてきた。

 

「どうかしたシャドウミストレスさん?」

 

先生の質問に桃が答える。

 

「あ、川居先生すみません、ちょっと私達急用を思い出したのでお先に失礼してもいいですか?」

「確かに結構待ってるのに井坂さん達来ないからしょうがないか…ごめんね陽夏木さん、せっかく見学に来てもらってたのに」

「大丈夫です、それでは失礼します」

 

保健室を出る時にポツリと川居先生が呟いた

 

「本も見つからないけど…何かおかしい…何か忘れてるような…」

 

 

 

「ききかんりー!」

 

ごせんぞの魔力探知を頼りに魔力の痕跡を追跡する。少し恥ずかしいが、もしもの時のために変身しておくことにした。桃とミカンさんも変身している。

 

「あそこだシャミ子!」

「!?何ですかあれ!」

 

そこには校舎から校庭の外へ向かうように何がが飛行していた。

 

「…蝙蝠?」

「見て!何か持ってるわ!」 

「本です!もしかしてあの蝙蝠さんが川居先生の本を持って行ったんじゃないですか!?」

「ええ!?何のために!?」

「わかりませんけどとりあえず捕まえましょう!そこの蝙蝠さん止まってください〜!」

 

蝙蝠さんはこちらに気がつくと

 

「やっべ!見つかった!」

 

喋った。

 

「桃!蝙蝠が喋りました!」

「そこはびっくりだけど今は引っ掛からなくていい!追いかけよう!」

「大丈夫だシャミ子よ!魔力の特徴は掴んだ!」

「私撃ち落とせるけどやってみる?」

「だから話し合いましょうよ!」

「たまにお主ら怖いな…」

 

 

 

 

「えーと…バレないようにやるんじゃなかったのかい?」

「見つかっちまったもんはしょうがねえだろ。隠れて移動してもなぜか居場所がバレちまうんだよ」

 

かなりの距離を走ることになったがなんとか追い付いた。蝙蝠の方は誰かと合流したようだ。少し(かなり)疲れたが、警戒しつつ説得を試みる。

 

「ひ、人の物を取るのは泥棒です!本が欲しかったら本屋さんで買ってください!」

 

「悪いな、"この本"でないといけないんだ」

「…完全に私たちが悪役になっているんだが、借りてくるだけでもよかったんじゃないかい?」

「いや無理だろ、俺でも、お前の格好でも学校の校舎うろついてたら不審者だろ。だいたい返せねえぞ」

 

蝙蝠と会話する少女は特徴的な外見をしていた。制服は着ておらず大きな帽子に眼鏡をしている。全体的に黒っぽい。

 

「あなたたちは何者?ここで何をしていたの?」

 

桃の問いに少女は答えた。

 

 

「私はクロ、こっちの蝙蝠は連れのセン、旅人だよ」

 

 

 

次回

 

「町の結界が何かに干渉を受けてる…!?」

「この世界を頼んだよ、闇の女帝さん」

「今までこの学校に放課後文化研究会なんて部活は無かったはず」

「元気になったのなら、夢に向かって、精いっぱい頑張ってください」

 

「2019:のけものまぞく同盟」

 

 

…はい。というわけでまちカドまぞくとのけもの少女同盟+αのSSを書いてみました。SSどころか物語を書くこと自体が初めてなのでなんだよこれ色々おかしいだろみたいな点もあるかもしれません(気がつき自体こっそり修正します…)。時系列に関してはのけものとクロは原作終了後のつもりですが、出版年を源作の本編時系列とあまり関係なく書いてるので(すりあわせがめんどくさい)そこは多めに見てください…。

 

一応次回予告に書いてある分は書きますがそれ以降は完全に気分次第ですね。それにしてもクッソ難しいな文章書くの…。

ではまた後編で