ワクワク不動怪獣日記

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スペクトラルウィザードを読んだ

なんとなくTwitterを眺めていたら目に入った漫画だった。絵柄が好みだし全二巻というので買った。あらすじとしてはテロ組織認定され騎士団によって壊滅させられた魔術師ギルドの生き残りであるスペクトラルウィザードちゃん(以下スペクトラちゃん)がなんか色々するらしいのだ。読み始めた。

 

スペクトラちゃん、故郷、仲間、何もかも失ったがその復讐を考えるほどの気力はなく死んだような目で日々を空虚に過ごしてる。本当に死んだような顔をしている。ぬいぐるみを買って寂しさを紛れさせようとしたり、物を買ったり、でもダメ、かつての仲間にあってもこの世界への良からぬ事をたくらんでる人とは根本的にいいこなのでそりが合わず裏切り者と罵られる、やっぱり泣いてしまう。それでも騎士団のミサキちゃんと喋ってる時だけはどことなく楽しそうだ、敵だけどね。いいこなのでミサキちゃんと元仲間との板挟みにもなったりする。可哀想。魔術師にとっては大切なはずの魔導書よりぬいぐるみを大事にしてるところからももう色々と喪った感が出ててつらい。板挟みに苦しみ、ミサキちゃんから敵意を向けられたりつらすぎる。なんでこんないい子がここまで苦しまなきゃならんのだ。生きてるだけだぞ。

 

どうやら死んだくさい。いや多分スリップ化(ゴーストの世界に閉じ込められる)だろうけど多分死ぬよりキツいし死んだも同然でしょ。なにもないんだろあそこ

 

この子、幽霊みたいな状態になれるので基本無敵なのだが、ゴーストの世界には何もないらしくとても寂しいらしい。だから物に執着する。でも最後はミサキちゃんに大切なものをひとつずつ壊され、それに怒るとかではなくただ泣き崩れて施設の崩壊に巻き込まれて消息不明になった。思えば最初から最期までスペクトラちゃんはずっと泣いていた。彼女の人生は幸せだったのだろうか。ミサキちゃんのことは友達だと思っていた彼女にとって最後の対決のあのシーンはどんな思いだったのか。結果的に遺書のようになった手紙のシーンでボロボロ泣いてしまった。本人にはそのつもりがなかった遺書ほど辛いものはないので。でも面白かった、確かにこの作品は面白かった、でも彼女には幸せでいてほしかった。

 

何もない世界で彼女はさ迷い続けるのだろうか、誰か迎えが来てほしいなぁ…

 

 

おわり