芳文社70周年を記念した、様々な漫画が77円で買える異次元のセールが終了しました。Twitterのフォロワーがそろいもそろって「のけもの少女同盟」「サジちゃんの病み日記」「双角カンケイ。」を二巻がセール対象外なのに全部そろえてて怖かったですが、様々なきらら漫画に触れるいい機会で勧める側としても楽しかったです。
セールの対象作品はいろんな方がおすすめをピックアップしていたので、今回紹介するのはセールの対象外になっていたきらら作品が中心となります。時機を逃したから路線変更したわけではない、決して。
それじゃあちょこっと見てみよう！
知名度はきらら作品の中でも非常に高い言わずと知れたKoi先生のきららMAX看板作品、既刊８巻。ただ知名度は高いものの原作をしっかり読んだ人は意外と少なく、ニコニコのネットミーム程度の漠然とした印象を持つ人が多いのではないでしょうか。木組みの家と石畳の街に引っ越してきたココアとその街で出会った少女たちとの交流が描かれます。少し面白さのスタートダッシュはゆっくり目ではありますが、ココアを中心にして登場人物の内面の掘り下げが進み、物語が進むにつれて成長していく様子が美麗な画力で描かれていく様子が大変すばらしい作品です。心がぴょんぴょんとか言う前に一度固定観念や偏見を捨てて読んでいただきたい作品です。
「まちカドまぞく」
この記事読んでる人間皆買ってそうですが一応宣伝しておきます、伊藤いずも先生作、既刊５巻。ギャグのテンポ、ストーリーの濃厚さ、キャラクターの造形どれをとっても高水準でまとまっている大変すばらしい作品です。ここ最近の小倉しおんのように一話ごとにかなりの情報量が開示されるケースも多いですのでまんがタイムきららキャラットを買って最新話を追いかけるのもありですよ。
「うぃずりず」
↑コミックファズのリンク
きららファンタジアのイベントシナリオ（エトワリアコミケもだよ！）なども手掛ける里好先生のデビュー作、全５巻。そもそも電子版が出ていないためセールの対象にならなかった作品です（FUZでは読めるので読もう）。東京の下町に住む祖父と一緒に暮らすためはるばる外国からやってきた金髪少女リズと、その友人たちの日常を描いた作品です。鋭いブラックジョークなども交えたギャグの中心ですが、縦軸は泣かせてくるというバランスの良い作品です。きらら展の展示やきらら15周年記念冊子でも特別編が掲載されています。
「境界線上のリンボ」
ファンタジー系ゼロ年代きららの名作、鳥取砂丘先生作、全２巻。人間からもエルフからも疎まれて異世界との境界線に存在する町リンボに流れ着いたエルフと人間の混血少女フゥとリンボに住む人々の日常を描いた作品。徐々に前向きになっていく主人公、よく練られた世界観、エルフ・妖精・機械人形といった個性的な登場人物、そして時折挟まれる生々しく描写される差別や偏見の描写等、短いながらもいろんな要素がよく共存した名作だと思います。
「きららファンタジア」
厳密にいうときららコミックスとは違うレーベルなのですが一応…。異世界にきらら作品のキャラクターが召喚される！というアプリゲーム、きららファンタジアのコミカライズ版です、「がんくつ荘の不夜城さん」等の鴻巣覚先生作、既刊１巻。ゲームのメインストーリーをなぞりながらもゲームとしての要素を上手く漫画に取り入れており（いわゆるガチャ召喚で呼び出したキャラがメインストーリーに絡む）、ゲームをやっている方はもちろんですが、やっていなくても一つのストーリー漫画として十分楽しめる作品になっています。バトル描写も非常に高水準です。
「星屑テレパス」
https://sp.seiga.nicovideo.jp/watch/mg493279
↑きららベースで試し読みができるよ
大熊らすこ先生作、今月の７月２７日に単行本１巻が発売されるきらら界のニューウェーブです。極度のあがり症の少女・海里と自称宇宙人でおでこ同士をくっつけることで相手の気持ちを理解できる「おでこぱしー」を持つ転校生のユウを中心とした青春物語です。絵柄が非常に綺麗、青春物語としてのストーリー構成も非常に高レベルであり、間違いなく今のきらら作品の中でもトップクラスの実力を持った作品なのですが、そういった作品でも容赦なく二巻乙することが多々ある世界なので、ぜひ皆さん買ってください頼む（懇願）
今回のセールで様々なきらら作品に初めて触れた方も多いと思われます。現行作品だけでなく過去作品にも多くの名作がある、これから名作になる作品たちに導くお手伝いができたのなら幸いです。
おまけ
「トリコロ」
まちがいなくきららレジェンドの一角ではあり、実際面白いのですが続きが出ない、電子版がないと大変勧めづらい状態になっております。
「教艦ASTRO」
今回のセールの一番の罠だといっても過言ではありません。きらら作品では珍しく学校の教師を中心とした作品であり、実際とても面白いのですが…休載中です。もう10年以上前に…
ではこのあたりで。
