ワクワク不動怪獣日記

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【日記】「君の名はフランソワーズ」がポケモンのアニメとして最高だった【2022.1.21】

アニメ「ポケットモンスター」(通称新無印)第93話「君の名はフランソワーズ」についての話です。冷静に文章を書いているように見えますがめちゃくちゃ泣き散らかしたので見返すのも大変で書くのが遅れました。ゆるしてヒヤッキー

 

 

あらすじ

 

サクラギ研究所の助手・レンジのポケモン、コイルのフランソワーズは、食へのこだわりが強く、レトロなものからしか電気を吸わない。その様子を見て、フランソワーズと出会ったばかりの頃を思い出すレンジ。一方その頃、クチバシティでは、コイルたちが狂暴化する事件が発生!フランソワーズにも危機が迫る!サトシ、ゴウはレンジと共にフランソワーズを守れるのか!(アニポケ公式サイトより)

 

 

まずはポケモンの生き物としての話から、誰も見たことがない進化が起きるかもしれないということでしたが、ポケモンずかんジバコイルの説明文に「特殊な磁場の影響でレアコイルが進化した」という記述があるように、人工衛星が送った電波という今までなかった要因による未知の進化の可能性を残しているポケモンとしてもコイルはなかなかいいチョイスだと思います(元々ジバコイルへの進化も後から発見されたものですからね)。ゲームをやっていると忘れがちですけどポケモンはふしぎなふしぎないきものですから、サクラギ博士の言っていたように何が起こってもおかしくはないわけです。ここに生物としてのポケモンの良さが詰まっていると私は感じました。一般的に生物感がないポケモンの筆頭のように扱われるコイルでこういう話ができるのも面白いです。

 

そしてポケモンと人とのかかわりの話から、妙な電波の影響で一つの集合体のように進化していくコイルたちでしたが、ピカチュウの電気をエネルギーとして求めるだろうという予測から10万ボルトによって、こだわりの強いフランソワーズを集団から分離する作戦がとられます。これは個体による個性の話だと思います。回想によるとこだわりの強いコイルはかつてはもっと偏食であり、好きだったシャンデリアの電気を求めて飛び出したことがありました、レンジは両店に酷い霜焼けができるまでコイルを探し回り、コイルの食のこだわりを認めつつ(最初から自然と許容しているちょうどよい空気感)も、今はランプの電気で我慢して、またシャンデリアを一緒に探しに行こうと語り掛けます、そうするとコイルは嫌がっていたランプの電気を食べ始めました(冒頭パートだと喜んで食べている描写があったので好きになっていったんでしょうね)。ここで「フランソワーズ」という二人が出会った場所からとられたニックネームを与えられたことでこだわりの強いレトロ好きのコイルは、「フランソワーズ」という名のついた個となって、レンジと絆で結ばれることになったのでしょう。

 

「君は…フランソワーズちゃんなんだ…!」

 

人工衛星のシャットダウンのタイミングと重なったのか訴えかけが効いたのかははっきり描写されませんでしたが、ここでフランソワーズは正気を取り戻します。

 

レンジがコイルを大切に思うようになった事に劇的なドラマがあったわけでもありません。とある喫茶店で出会い、ともに過ごし、パートナーになった、言ってしまえばそれだけです、でもめちゃくちゃ大切に思っていることは伝わります。一応レンジもサブレギュラーではありますが毎回毎回目立った活躍があるわけでもなく、どちらかと言えばあの世界のモブに近い存在です。それでもこの一話だけでレンジがコイルのことを大切に思っていることがしっかりと描かれています、特別な理由なんてなくても、あの世界にはそういう人が生きているんですね(暴走するコイルの描写にモブのコイル使いのトレーナーがいて、その個体もちゃんと元に戻ったよという所もちゃんと描写してて信頼できます)。人とポケモンが生きている様子を描く作品として、この話は生き物としてのポケモンの話と、それを大事に思うトレーナーの話をきれいに一本にまとめた傑作だと思います。

 

アニポケ新無印は今までのアニポケシリーズのようにずっと旅をしているわけではなく、クチバシティのサクラギ研究所を拠点にあちこちに出かけるという形式であり、一本軸のストーリー性が控えめな反面、単発のエピソードが予備知識なしに見やすいというメリットがあります。めちゃくちゃ褒めてから言うのもなんですが、サトシやゴウがメインではないし、正直かなり変わった話ではあるのですが、刺さる人は刺さると思いますので試しに見てみる人が増えると嬉しいです。

 

それではまた。