ワクワク不動怪獣日記

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約3000冊から選ぶ!私の好きな漫画のエピソードベスト5

私は娯楽の媒体だと漫画が一番好きです。

 

理由としては漫画は場面の絵を用意してくれて、そこから空想で動きをつける余地があるとか、間やスピードをある程度自分側で調節できるとか色々です。財力とスペースが無限にあるならば、自宅を漫画図書館みたいにしたいというのが理想なのですが、現実はそううまくはいかないので基本電子書籍にしてめちゃくちゃ気に入ってる作品だけ紙で買ったりしてます。電子書籍で現在2700冊ぐらい漫画が本棚あるので物理で読んだ作品と合わせたらまあ3000冊ぐらいにはなると思います。


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ちなみにこんな感じです(2024.5.5現在)。

 

まあそれだけ読んできたので、整理もかねて今まで読んできた漫画で好きなエピソードのベスト5を発表したいと思います。

 

※紹介する漫画の内容についてがっつり話しますのでご注意ください。

※5ヤーダー要素はありません。

 

 

5位:10年前の秘密!思い出は花びらの形(まちカドまぞく)

 

まず5位はまちカドまぞく、まんがタイムきららキャラットで連載中の作品です。私が最も好きな四コマ漫画の一つですね。魔族として覚醒した主人公と出会った魔法少女、それを取り巻く街角を舞台にした現代伝奇ファンタジー四コマです。作者の体調が不安定で不定期掲載となってはいますが、連載中のきらら漫画の中で一番面白いものはどれかと言われれば迷わずこれを上げます。四コマに詰め込まれた情報量と数多くの伏線、話運びに言葉選びにギャグのテンポとシリアスへの流れ…どれをとってもトップクラスの作品だと思います。

 

紹介するエピソードは3巻のクライマックス。これまで作品中で存在だけは示唆されてきた先代の魔法少女千代田桜の登場、明かされる主人公シャドウミストレス優子の過去の秘密…。きらら漫画の一つの区切りにもなりがちな3巻でこれらの大きな物語の綺麗な区切りがつく構成に唸ったものです。特に魂がボロボロになりながらも妹の分まで呪いを背負った優しい子である主人公の名前がそのまま生き方となっているのを気づかせてくれる四コマの上のサブタイがいい仕事をしていましたと思います。

 

 

4位:復活!メフィラス大魔王(ウルトラマン超闘士激伝新章)

 

4位はウルトラマン超闘士激伝新章、ウルトラマンの派生作品の一つです。ウルトラシリーズの設定をなぞりながらも、独自の設定…というかウルトラマンドラゴンボールといってしまった方が早いのですが、ウルトラマン原作からのネタの拾い方の巧みさとダイの大冒険等を手掛けた三条陸氏による王道の熱いストーリーが魅力の作品です。

 

数多くの魅力的なキャラクターがいるのですが、私が一番好きなのはメフィラス星人を元としたキャラ・メフィラス大魔王。彼はいわばベジータとピッコロ大魔王のいいとこどりをしたようなキャラ、好きにならない訳がありません。新章ではすでに故人という扱いですが、怪獣酋長ジェロニモンの力により敵としてよみがえります。弟子であるタロウとの激闘に敗れ、熱い魂を取り戻し超闘士ウルトラマンタロウ最大のピンチに駆けつける…読めていた展開ではあるもののついに、ついに帰ってきた…という感慨が非常に大きかったです。単行本だと読めませんが、連載中の「最大の宿敵、最愛の師、そして最強の友の帰還。」という煽り文が素晴らしかったですね。実際強敵であるグローザムとデスレムを難なく圧倒していたわけなのでかっこよすぎます。さらにこの後、これまた旧作で激闘を繰り広げたヤプール王も参戦するという超闘士ウルトラマンタロウと縁の深いかつての強敵が味方になってくれるのがとても嬉しかったです。

 

旧章で登場したエンペラ星人がウルトラマンメビウスのラスボスであり、登場した暗黒四天王の中にたまたまメフィラスとヤプールがいて、超闘士激伝のエンペラ星人の配下に怪獣蘇生能力のあるジェロニモンがいたからこその展開でしょうが、偶然とはいえよく噛み合ってますよね…。

 

3位:”    ”のちんちんを見に行こう(ミムムとシララ~ドラゴンのちんちんを見に行こう~)

 

3位はタイトルが強烈なドラちんです。ドラゴンやマンドラゴラといったファンタジー生物の生殖器を見ることに情熱を注いだ魔法学校の優等生たちの話です。

 

さてこの作品、一話でタイトル通りドラゴンのちんちんを見に行くのですが、その後ちんちんを見るために召喚した悪魔に記憶を奪われ、ドラゴンのちんちんの記録を認識できなくなる呪いをかけられます。大切なものを失った彼女らですが、それでも色んなちんちんを見に行き、手をナイフで思いっきり突き刺し強烈な痛みで悪魔の呪いを無効化し、血まみれの手で握手し、もう一度ドラゴンのちんちんを見に行こうという決意をします。

 

これは人生の全てですよ。

 

傍から見たらくだらない出来事かもしれないけど、それは確かに二人にとってとても大切なもので、この直球の漫画のタイトルもそれは表しているのではないかと考えています。我々は生きていく中でドラゴンのちんちんのようなものに出会うことができるのか、その素晴らしさを共有できる友に会えるのか…充実した人生を送りたいですね。

 

初めてドラゴンのちんちんを見に行くのが1話で、このもう一度「ドラゴンのちんちんを見に行こう」と宣言するのが1巻の最後の話という区切りが非常に美しいのです。

 

 

2位:リレントレスオーバータワー(スペクトラルウィザード)

 

2位はスペクトラルウィザード、危険な魔導書を多く所持しテロ組織と認定されて騎士団により潰された魔術師ギルド、多くの魔術師が処刑される中、わずかに生き残った者たちの話です。全体的にもう戻れない過去の話が多い気がしますね。

 

エピソード名の「リレントレスオーバータワー」は、成長する巨大な石の塔を生み出し、その増加する重量で地球の軌道を乱し、環境を変えて世界を崩壊させる魔法です。これを実行したガーゴイルウィザードは元々心優しい魔術師で、仲間が研究していた世界を崩壊させる魔法を完成させてはならないと仲間を裏切り騎士団に密告します。その結果彼女は生き残りますが仲間は全員処刑され、彼女が裏切ったことを知らない仲間達からは遺言のようにこの世界を崩壊させる魔法の完成を託されます。自分の手で仲間を殺したも同然なのに仲間はそれを知らず純粋な願いを託して死んでいった…その事実に耐えれなかった彼女は毎日自分のやったことを後悔して過ごし、精神を病み、世界を破滅させる魔法「リレントレスオーバータワー」を完成・実行してしまいます。

 

ガーゴイルウィザードの

「毎日自分の選択を後悔して過ごした」

「もう元には戻らないのだ。こんなことしても誰も帰ってこない」

「私がかつて失ったものはどうしたって戻っては来ないのだ!」

というもう戻ってこないもの、自分が壊してしまったものに対する後悔、慟哭。

 

それに対する主人公のスペクトラウィザードの台詞

「取り返しのつくものなんて何もない…」

「でもだからって何もかもをあきらめてしまうことはない」

「お前は世界を救うことによって自分自身も救うんだ お前の力を貸してくれ」

 

非常に後ろ向きな性格のスペクトラウィザードですが、そうでありながらも相手に何とか寄り添おうとする飾り気のない言葉が非常に胸にしみます。台詞単体で言えば今まで読んできた漫画の台詞の中でも一番好きです。

 

 

1位:迷いなき大罪!!の巻(キン肉マン

 

 

1位はキン肉マン、その新シリーズの一つ目完璧超人始祖編より完璧超人始祖サイコマンの最期のシーンです。新シリーズになってから高い画力、あのキャラクターの再登場、お互いの正義がぶつかる熱い試合と面白さに事欠かない作品になっていますが、特に完璧超人始祖編は唯一無二の良さがあると思います。なお作品と直接関係ない所で色々ありましたし言いたいことも山のようにありますが、都合の悪いことは忘れることとします。

 

全ての完璧超人始祖が消える超人墓場のシステム、それを誰にも明かさずに改造し、自分一人が消えるように仕向けたサイコマンの最期が今も私の中に最も強く残っている名場面です。

 

サイコマンが最後の最後に吐露する心の内。

「それが最善の方法だったのだからどうしようもありません」

「ひとつガンマンさんあたりに犠牲になってもらおうと考えたんですがね。さすがにできませんでしたかわいそうでしたからね」

「そんなあなたみたいな人物に…私は……なりたかった…」

 

どれも素朴で、誠実さ、真面目さが染み出ている言葉です。特に「こんな私を始祖に選んでくれてありがとうございました」という自己評価の低さを感じさせる台詞が、鼻持ちならず高慢であったイメージに反するものでありながら納得もいくというのが素晴らしいです。もっとも正義超人に近い完璧超人であった彼が、憧れたのは正義超人になりたかったけどなれなかった完璧超人のシルバーマン、そんなシルバーマンは正義超人に最も近い彼を友人だと思っていた…。連載当時についていた「ようやく重なった未来…」という煽り文が最高の仕事をしていました。

 

完璧超人始祖編は二世終了後のキン肉マンの新シリーズという事で、旧シリーズに登場した超人の再登場と見せ場を多く用意している印象がありますが、サイコマンは新シリーズで初登場した新キャラでありながら、この存在感を示したのが凄いと思います。

 

 

終わりです。

 

読んだことのない人からだと途中の所だけ紹介されても何のこっちゃみたいな話でしょうが、話を知っている人だとある程度はわかってくれるのではないかなと思います。私が駄文なのを差し引いても文章だけでは凄さは絶対伝わらない(漫画だもの)ので良ければどれでもいいので読んでもらえたらなあと思います。