今回紹介する漫画はこちら、転生王女と天才令嬢の魔法革命です。
書籍版が5巻、漫画版が4巻まで発売されています。また2023年にアニメ化も決定しています。今回は漫画版に話を絞って紹介します。
・あらすじ
異世界に転生し、前世の知識を活用した独自の技術「魔学」を編み出した破天荒王女アニスフィア。
魔学で作った箒のある日の飛行テスト中に、あらゆる魔法を使いこなす天才令嬢ユフィリアが、婚約破棄をされている場面に遭遇し――。
「さて行こうか、私が攫ってあげる!」
2人の出会いから始まる、次世代異世界百合ファンタジー開幕!(公式より)
いわゆる異世界転生系の主人公であるアニスフィア(アニス様)と婚約破棄系の主人公のユフィリア(ユフィ)のW主人公制ですね。公式のあらすじ通りファンタジー世界を舞台にした非常に出来の良い百合作品です。
さて漫画版に関しては特筆すべき特徴があります。
表情です。
特に主人公のアニス様が快活なのもあって表情が良く動きます。
いくつか見てみましょう。
2巻より、魔物の素材の多さにテンションの上がるアニス様。
その次の瞬間、他の魔物に素材をつぶされてキレるアニス様。
素材をダメにした魔物を始末した後の捨て台詞、怖い。
原作の挿絵と作画の系統がかなり異なり、非常に表情豊かなキャラの描写が見受けられます。小説は一部の場面しかビジュアル化されていないので単純に比較することもできないのですが、特に魔物の大量発生(スタンピード)での戦闘シーンを見ると少年漫画のような迫力があります。また崩し絵も上手く、気の抜けるシーンやギャグでも非常に良く映える表情が用意されています。
4巻より、アニス饅頭と勝手に呼んでますが、こういうデフォルメが良く出てきます。
もちろアニス様以外のキャラクターも生き生きとした表情を見せてくれます。
今後アニメ化されるにあたって各シーンに絵がつく訳ですが、アニメのビジュアルは原作挿絵寄りなので、同じシーンにしても受ける印象はおそらくかなり変わるのではないでしょうか。小説を漫画にすることは小説のシーンに絵が付き動くという事ですが、この作品におけるコミカライズは、コミカライズ版としての明確な特徴と強みを持っているという点で一つの理想に近いのではないかと思っています(もちろん原作小説も大変面白い作品だからこその話です)。
あと何の関係もない余談ですが原作者のツイッターをフォローすると胡乱話が山のように飛んできてTLが破壊されます、された。