ワクワク不動怪獣日記

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ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…感想

ウルトラマンデッカー最終章の感想記事です。

ツブラヤイマジネーションで見れるので皆さん見ましょう。

 


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ウルトラマンデッカー最終章、スフィアの脅威が無くなり平和を取り戻した地球にプロフェッサーギベルス率いる宇宙人軍団が襲来します。そこへ現れたのは謎の女性ラヴィー星人ディナス、彼女はウルトラマンディナスへと変身し、ガッツセレクトと協力して敵に立ち向かっていきます。なお予告では「敵か味方か!?」という謎の煽りをつけられていますが、裏表のない味方です。戦いに不向きな種族でありながらも自分を助けてくれたウルトラマンダイナのようにありたいと必死に戦ってくれている聖人です。誰だこんな煽りつけたやつ。

 

今までのニュージェネレーションウルトラマンの劇場版ではかなり異色で、基本戦力がウルトラマン一人とガッツセレクトのみであり、トリガー等の先輩ウルトラマンの加勢はなし(回想でダイナが登場しただけ)という状況なので、終始ギリギリの戦いが展開されていました。他の映画ならゼロやギンガが助けに来てくれそうな場面でも誰も助けに来てくれないという絶望感を久しぶりに味わいましたね…。また話の構成もテレビシリーズ最終話でカナタがデッカーへの変身能力を失ったため、最後の方までデッカーが出てこず、ディナスとガッツセレクトの戦力だけでどうにかしないといけない状況でTPU本部を乗っ取られて危機に陥ります。

 

スフィアが居なくなったことで、宇宙から新たに悪い宇宙人が現れるというのは非常に筋の通った展開であり、ネオフロンティア時代における障壁の一つであることは間違いないでしょう。実際イチカ隊員も宇宙へ進出することにアガムスの事を思い出しつつも不安を口にするシーンがありました。また隊長になることが決まったリュウモン隊員も、TPU本部が敵の手に落ちた状況で指揮をとらなければならないという場面で不安をあらわにする等先行きに対する不安をみんな抱えているという描写が印象的でした。

 

それでも、今できることをやる、前に進むのがウルトラマンデッカーという作品が教えてくれたことです。ここで助けになってくれたのが、かつてガッツセレクトが交流した宇宙人たちであったのが非常に嬉しかったです。いい宇宙人もいれば悪い宇宙人もいる。プロフェッサーギベルスが多数の宇宙人を引き連れて地球に侵攻した一方で、ラヴィー星人ディナス、メトロン星人ナイゲル、グレゴール人グレースが地球のために戦ってくれた様に。ここは同じ種族の宇宙人でもいいやつと悪いやつがいるよという流れが定着したニュージェネレーションウルトラマンならではという感じですね。デッカー本編ではまだ披露していなかったグレゴール人の変装能力を活かしてきたのも良い点でした。

 

先に何があるかわからない、でも前を向いて進んでいこう…。将来何をするか悩んでいたカナタもナースデッセイ号の船長として宇宙進出に旅立っていった晴れやかなラストで締めくくられたこの映画、ウルトラマンデッカーのテーマが体現されており非常に素晴らしい作品だったと思います。

 

この映画で登場した新ウルトラ怪獣はゾゾギガ星人プロフェッサーギベルス、彼が変身する銀河皇獣ギガロガイザ、そして彼が乗る要塞艇ゾルガウスと合体した銀河要塞獣ゾルギガロガイザです。ギガロガイザはイカルス星人との戦いで消耗していたディナスとガッツグリフォンを退け、二度目の戦いではディナスとテラフェイザー、ガッツグリフォン、ナースデッセイ号の総力に押されるもゾルギガロガイザにパワーアップするもこれらを退け、テラフェイザーに乗っていたカナタを心肺停止まで追い込んでしまいます。しかしディナスのテレパシーに乗せたガッツセレクトの仲間の思いによりカナタが復活しウルトラマンデッカーへと変身、ギガロガイザとゾルガウスに分離してコンビネーション攻撃を仕掛けるも反撃に転じたテラフェイザー、ガッツグリフォン、ナースデッセイ号の攻撃によりゾルガウスが破壊されるとデッカーに押され始め、最終的にはセルジェンド光線で爆散しました。結果的に見るとデッカーフラッシュタイプに負けており、事前の印象程の強さはなかったのですが、元々スフィアがいなくなってからノコノコ出てきた宇宙人なのでスフィア以下のサンシタ宇宙人だったのかもしれませんね。

 

またギベルスの配下として多くの宇宙人が出てきましたが、イカルス星人やペダン星人、バド星人等ほとんどがウルトラセブン関連の宇宙人でした(あとセブンX)。イカルス星人の異次元空間における戦闘シーンは劇場で見るとより印象的であり、劇場作品としての画面の華やかさも非常に高い作品であったと思います。

 

纏めると劇場で見るウルトラマンデッカーの締めくくり作品として満点であったと思います。またちょくちょく顔を見ることにはなるでしょうが最終章の名にふさわしい良い作品でした。