ウルトラマンR/Bの怪獣描写について思うところがあるのでちょっとだらだらと話をします。ちょっとまとまりのない文章かもしれませんがご容赦くださいませ。あとちょっと愚痴が多いです。
この記事を書こうと思ったきっかけとしてはルーブに登場する怪獣ってなんか扱い雑じゃない?と感じたことです。ホロボロスのように存在感を示す怪獣がいる一方でグルジオキングのようにいまいち強さが伝わらない怪獣、グランドキングメガロスのようによくわからないうちに消えてしまった怪獣もいました。
さて、最近のウルトラマンに登場する怪獣、基本的に過去作の怪獣+新規怪獣という構成になっているのですが、商売の都合上か怪獣と小物のアイテムが絡むことが多くなりました。ギンガ、Xではスパークドールズと呼ばれるいわゆるソフビ人形、Xやオーブではカード、ジードではカプセル、ルーブではクリスタルです。仮面ライダーでも小物アイテムが定番化している中、商売上必要なものだとは思っていますが、怪獣と絡める中でいろいろと問題が出ている気がしないでもありません。
一応断っておきますが私はウルトラマンの商業主義の是非を問う気などさらさらありません。一時期ウルトラが死にかけてた時期を考えれば今は良い時代であり、その要因に商売の成功失敗が絡むのは理解しています。あと正直言うと特撮でそんな面倒なこと考えながら視聴するのが嫌です。
じゃあ怪獣の話をしますね
さてウルトラマンルーブ本編では様々な怪獣が登場しましたが大半がクリスタルから召喚あるいはクリスタルで同化したという設定で、純粋な野生怪獣ではないものがほとんどです。ギンガに登場するスパークドールズが顕著だったのですが、アイテムが絡む怪獣だと怪獣の行動に人の意思が介在し、怪獣映画の怪獣というよりはただの生物兵器になってしまいます。正直これは本能の赴くままの怪獣映画らしい怪獣の破壊活動とはかなり相性が悪いです。
この点をうまくやっていたのはウルトラマンXの怪獣たちで、スパークドールズから実体化してしばらくたったのでほぼ野生怪獣として世界に出現しているという形をとっていました。第一話のデマーガの進撃シーンはたいそう素晴らしいものでした。サイバーカードは防衛チームの戦力として使用することでアイテム販促も割とうまくやっていたような気がします。
オーブの場合だと敵が使役する怪獣のほかに魔王獣というウルトラマンの力で封印されたいるだけで天災を引き起こすすさまじい怪獣が現れ、それを封印したウルトラマンの力と倒した後の魔王獣の力の残りとしてカードというアイテムを使っていました。
ジードの場合は敵が使役する怪獣はカプセルから出現し、敵のパワーアップに持カプセルが使われるという形でした。野生怪獣もそこそこいましたが商品化はされているもののカプセルと劇中でからむ描写は少なかったように思います。
野生怪獣が好きな人の中にはこうした生物兵器としての怪獣しか出てこない場合には不満を持つ人がいるのではないでしょうか。私も怪獣と融合し、アイテム使用者の意思で動く怪獣はあまり好きではないです。
そしてルーブの場合、登場する怪獣は敵が召喚する怪獣がほとんどです。ただ召喚した後は召喚者の言うことすら聞かないという檻から放たれた猛獣のような描かれ方をしています。これはアイテムを登場させつつも野生怪獣としての怪獣の描写を出せるいい折衷案だと私は思います。事実暴風を発生させて暴れまわったグエバッサー、短い出番ながらもアリジゴクを出現させ車を炎上させたアリブンタなどいい描かれ方をしている怪獣はルーブにもいます。しかしその一方であまりぱっとしない活躍の怪獣もいます。ではルーブの怪獣をちょっと一部振り返ってみますか
・ベゼルブ、アリブンタ
私は怪獣の召喚自体は別に悪いとは思いません。たとえばベゼルブやアリブンタなど元の設定がしっかり決まっている連中だと逆に野生怪獣として出しにくくなります。ベゼルブはクイーンが滅びた今命の樹のないところへそうそう現れるとも思えませんし、アリブンタのような超獣はヤプールが絡まないと不自然になります。オリジンサーガ?うむ…。こういう連中はいっそ召喚してやったほうが活躍がしやすくかえって自由になるのではないでしょうか。もともと生物兵器の連中も多いですしね。
・ホロボロス
ルーブで今のところ一番のお気に入り怪獣です。ジャイロが変わったことによって四足歩行から二足歩行になるわかりやすいパワーアップ、まさに獣のような激しい動き、さらには美剣サキと融合してカミソリデマーガと交戦したりと活躍の幅も広かったですね。サキと融合した際には守対象がいる戦いなので単に召喚して好きに暴れさせるわけにはいかず制御できる融合の形をとったが、サキ本人が弱っていたこともあって十分な力を発揮できないと理由もしっかりしていました。
・グルジオ様
いかつい顔をしているが実はオーブやルーブと同じくO50系列の力だったという驚きの存在。基本的に人が融合しているので人間臭い動きをよくしています。しかしグルジオキング戦では兄弟が喧嘩している中勝利したせいで前回のホロボロスほど強そうには見えないという演出上の問題が発生しました。あとはパワーアップの描写がよくわからないことですね。クリスタルもボーン、キング、レギーナと別のように見えましたし。まあそもそもロッソとブルがルーブになるシステムもわからないところがあるので何とも言えませんが。
・グランドキングメガロス
ルーブ世界の希少な純野生怪獣であるゴモラを爆散させ、次回をまたいだと思ったらアバンであっさり倒されたよくわからないやつです。ゴモラが純粋に敵として出てくるのも久しぶりなのですが、元々おとなしめの怪獣ではあるものの、大怪獣バトルではトレーナー付き、Xでは大地に世話をされている飼い犬みたいなところがあるので野生だとあんな感じなんでしょう。くそでっかい熊みたいな。さてこのグランドキングメガロスは背中の突起物をファンネルのように扱いレーザーでゴモラを一発で仕留めるというスペックは大したものだと思われます。しかし怪獣の強さは演出の力がある程度作用するものなので、次回をまたいだのにあっさり死ぬとやはり拍子抜けしてしまいます。味方であることが多いゴモラをわざわざ倒す演出を入れておきながら、グランドキングの何してはあっけない最期だったので正直がっかりです。
現在終盤に差し掛かっていますが、グランドキングメガロス、ホロボロス、グルジオレギーナはサキが融合して戦う怪獣となっており、いまいち差別化しにくいところが難点ですね。小回りの利くホロボロスはともかくグランドキングメガロスはどうもグルジオレギーナより使い勝手の悪い劣化品に見えてしまうところもなんとも。
そもそも怪獣とアイテムは相性が悪いのではないか?という所ですが、先にも書いた通りクリスタルは割とうまくやっているほうだと思います。アイテムそのものが気に入らない場合はどうしようもないですが…。それを言い出すとクリスタルってなんだよってところから始めないといけないので今回は触れません。多分怪獣の扱いが悪く見えるのは結局脚本や監督の問題のなのでは?ってところが多いですね。
少し長くなりましたがルーブはまだ終わっていません。ラスボスであるルーゴサイトもいよいよ降臨しましたし最後まで見守るとしましょうか。