ワクワク不動怪獣日記

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ウルトラマンデッカー第20話「らごんさま」感想


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かつては海だったところを埋め立てられた近代都市ワダツミシティで謎の怪物に襲われる事件が発生する。現地に調査に向かったカイザキとイチカは浦澤という老婆からの聞き取りによりワダツミシティにはかつて「らごんさま」と呼ばれる伝承が存在したことを知る。浦澤はかつてらごんさまと仲良くなったが、らごんさまが封印されたことでお別れができないままずっと現代にいたるまでその思い出を引きずりながら生きてきたのだった。再び出現したらごんさまこと海底原人ラゴンはデッカーすら圧倒する力を見せ、浦澤の願いを聞き入れるようにらごんさまの生きる場所である常世の国に戻ろうとするがイチカの説得とデッカーの介入により浦澤の救出に成功。らごんさまはお別れを言うように手を振り、常世の国に戻るのだった。

 

ラゴンをベースに日本の土着神話とクトゥルフ神話を混ぜたという、昔のウルトラ単発エピソードにありそうな話でしたね。今の世界から別の世界に行こうとするゲスト自体はウルトラシリーズではよくある話ですがその結果はシリーズによってさまざま。ウルトラマンガイアの「遠い町・ウクバール」・ULTRASEVENXの「TRAVELER」・ウルトラマンタイガの「円盤が来ない」…。今回は残された者でも今の世界を生きていくしかないというスフィアに閉ざされた世界ならではのイチカの叫びが響いていました。浦澤さんはらごんさまと一緒の世界に行きたかったというより、ちゃんとさよならを言えなかった事を悔いておりずっと謝りたかったのでしょうね。らごんさまも無理やり連れて行くわけでもなく、浦澤さんの真意を読み取ったのか手を振っておわかれをしていたのが心に来るエピソードでした。

 

今回登場したウルトラ怪獣は海底原人ラゴン。今まで登場したラゴンとはかなり設定が異なり別世界の住人という印象が強かったです。音楽が好きというラゴンの設定を神様への奉納の舞という形で出していたのが面白かったですね。カーブミラーに映ったラゴンとデッカーの戦闘シーンや、ガッツファルコンを横にどかすデッカーのシーン等田口監督回らしい芸術的な特撮シーンも多く、非常に良い単発エピソードでした。

 

それではまた。