今年も始まりました新しいウルトラマン、また毎週感想を書いていこうと思います。よろしくね。
実家の煎餅店を手伝う明るく元気な青年アスミ・カナタ、突然襲来した謎の敵スフィアによる混乱の中、スフィアソルジャーに取り込まれたはずのカナタはウルトラマンデッカーに変身。スフィアザウルスを倒すものの、スフィアによる世界中の制圧は成功してしまい、地球は巨大なバリアに包まれる、そして事件の中で知り合ったTPU訓練校校長ムラホシ・タイジの言葉に動かされガッツセレクトの訓練生になることを決めたのだった。
主人公のアスミ・カナタくんは明るく元気で正義感の強い非常に好感の持てる青年で、彼の無謀と紙一重の勇敢さを咎めつつも認め、気が進めばという前置きをつけてガッツセレクトの訓練生に勧誘するムラホシ・タイジさんの描写など、人物の描写が地に足がついている形でしっかりしていて感心しました。またトリガーと共に戦ったガッツファルコンやナースデッセイ号は、怪獣がしばらく出現していなかったことから宇宙進出に予算が回された結果無人化されており、スフィアによる電波妨害で無力化されてしまいました。ここからガッツセレクトの再編やガッツファルコンの有人化につながるのでしょう。事前情報でガッツファルコンが有人化するとは聞いていましたが、前作の無人機ガッツファルコンが正直いまいちだったのでいい変更だなと思いつつ、しっかり理屈もつけてくれたのは嬉しかったです。地球がスフィアにより制圧され、火星も襲撃されていることもあって、トリガーは健在でしょうがおそらく自由に動けない状態にあるだろうというのも放送前に出た疑問への答えという形になっているのがいいですね。放送前の宣伝だとイケイケドンドンみたいな雰囲気もありましたが、トリガーの地続きの世界観を維持しつつ、丁寧な描写を見るとエピソードZを作った布陣だなあという納得があります。このまま維持してほしい所ですね。
今回登場した敵は宇宙浮遊物体スフィア、その母体を思われる宇宙球体キングスフィア、先兵である精強宇宙球体スフィアソルジャー、そしてスフィアが怪獣化した精強融合獣スフィアザウルスです。スフィアはかつてウルトラマンダイナと激しく戦った宇宙球体と似た性質を持っていますが今のところ関連性は不明。スフィアソルジャーはその数の多さで相手を圧倒し、スフィアザウルスは巨大な前足による攻撃でデッカーを苦しめ、また電波妨害でガッツセレクトの兵器を無効化する等強力な存在感を示しました。そして新しく誕生した光の巨人ウルトラマンデッカー、スフィアに取り込まれたアスミカナタが自分は自分であることをはっきり主張した直後に出現したことや、デッカーのイメージがスフィア視点のようであるという描写から考えると、スフィア、もしくはスフィアに取り込まれた何かがアスミ・カナタと接触したことにより生まれた存在である可能性もあるように思います。ウルトラマンダイナに登場したスフィアが全ての生命体の意思を一つにすることを目的としていたことを考えると、それをよく思わない、もしくは異議を唱えたい者がスフィア内部に出てきたと言ったところでしょうか。まだ憶測の域を出ていないですが今後の種明かしが楽しみですね。
戦闘シーンではデッカーが登場してからスフィアソルジャーを迎え撃つために上空へ飛び立った後、降下して相手に向かって走り出していくまでの流れや着地による瓦礫や爆発の炎を境にアングルを変えつつ一繋ぎの戦闘シーンとして成立しているのが非常に見事でした。スフィアザウルスの巨大な前足とぶつかり合うダイナミックな戦闘やオープンセットの爆発、さらにそこからのスフィア本体に立ち向かう宇宙での空中戦など一話に非常に高クオリティの戦闘シーンが詰め込まれており大満足ですね。
さて、長々と書きましたがウルトラマンデッカー、非常に面白いスタートを切ったように思います。さてOPを聞きつつまた本編をおっこんなところにMVが…
なぁにこれぇ
来襲も見てくれよな！
